「Yue」というブランド名に込められた想い

― Yueは、どのようなコンセプトから生まれたブランドなのでしょうか？

杉本　Yueは、「最高」で「最良」のクリエイションを目指して生まれたブランドです。
デザインや設計はもちろん、素材や縫製も、すべてに妥協のないものづくりを追求したい。そう考えたところ、日本国内でしか実現できないという結論に至り、国内縫製にこだわったモノづくりを行っています。
ブランド名も、「すべてのアイテムに込められた“心地よさ”へのこだわりが、豊かな日常の『理由』となるように」という想いを込めて、日本語の「由縁（ゆえん）」を語源としたネーミングになりました。

また、Yueがデビューしたのは2021年。私たちの生活様式が大きく変化する中で生まれたブランドでもあります。
その頃、多くの女性が自分自身にフォーカスを当て、「私にとって心地いいものってなんだろう」と考えるようになったのではないでしょうか。
「自分を愛する女性に、本当に満足できる“心地よさ”を提供したい」という想いから生まれたYueは、新しい価値観や暮らしに寄り添うブランドとして、デビュー以来たくさんの方にご愛用いただいています。

Yueが考える、本当の“心地よさ”

― 「心地いい」という言葉が多く出てきますが、Yueが考える心地よさとは、どのようなものでしょうか？

杉本　「心地いい＝ラクなもの」というイメージを持たれている方もいると思いますが、Yueは着用感としての心地よさだけでなく、心まで満たされるような心地よさ、日常を豊かにするような心地よさを提供したいと考えています。
そのために掲げているのが、「心地よさの3つの指標」です。

指標① 触感：肌で感じられる心地よさ
手に取った瞬間からわかる軽さ、やわらかさ

指標② フィット性：動いたときの心地よさ
圧迫感やしめつけ感が少なくズレにくい、ほどよいサポート力と造形力

指標③ 気品：心で感じる心地よさ
見て、触れて感じられる丁寧な縫製や、身につけたときに肌がきれいに見えるデザイン、心が華やぐような美しいランジェリーなど

これらを実現するために、特に高い技術を持つ縫製のスペシャリストが集結した「Yue専門ライン」を国内の自社工場に設けています。
Yueならではのこだわりの縫製要領をミリ単位で管理しながら、細やかで丁寧なものづくりに取り組んでいます。
また、洗濯機で洗えるシルク100％のリブ素材、通常よりも細いナイロン糸を使ったきめ細やかなパワーネットなど、オリジナル素材も使用しています。

人気のYueのベーシック「60Group」、その魅力とは

― そんなYueの「心地よさ」を初めて体感する方におすすめのグループはありますか？

杉本　軽いつけごこちが特長の「60 Group」です。
ワコールウェブストアでも人気のYue定番のGroupです。

デザインは、ミニマルなものから繊細なレースを使用したものまでさまざま。
アウターにひびきにくいブラ、コンパクトなシルエットにととのえるブラなど、機能も充実した「日常に寄り添うグループ」です。

なかでも定番人気なのが、やわらかく軽やかなつけごこちのモールドカップブラ「BJP460」です。

とにかく軽く、今の気持ちにあったナチュラルなバストシルエットにととのえてくれるブラです。
軽やかなつけごこちには、3つの秘密があります。

秘密① 薄くて軽いモールドカップ

ややストレッチ性もあり、軽いのにやわらかく包みこまれるようなつけごこち

秘密② 前中心の圧迫を感じにくいL字ワイヤー

圧迫感を感じやすい前中心が開いているので、解放的で軽やか

秘密③ パワーネットのバック

ストッキングに使われるような細いナイロン糸を使ったきめ細やかなパワーネットで、吸い付くように軽くなめらかな生地

秘密④ 伸びのよいバック上下辺のテープ

からだの動きに合わせて伸び縮みするテープで、フィット感がありながらもソフトな着用感
こんなに薄い生地にやわらかいテープを縫い付けられるのは、高い縫製技術を持つYueならではだと思います。

他にも、
・凹凸のないつるんとしたフォルムなのでアウターにひびきにくい
・前中心の小さなパーツがアクセントになった、毎日使いやすいミニマルデザイン
・肌なじみの良いペールトーンカラー（LB/ピンクベージュ）
など、こだわりがたくさん詰まっています。
ノンワイヤーをお求めの方に選ばれることもあるほど快適なつけごこちで、軽くてコンパクトなので出張や旅行にもおすすめです

お客さまからも、
「他のブラが使えなくなります」
「ワイヤーブラとは思えないつけごこち」
「究極のシンプルブラ！」
「デザインはかわいいし、アウターにひびかないし、とっても着やすいです」
など、うれしいお声をたくさんいただいています。

繊細な美しさに魅了される、コレクションシリーズ

― シンプルなブラを紹介していただきましたが、デザインにこだわったブラもありますか？

杉本　レースの装飾性やデザインにこだわった「シーズンコレクション」があります。
2025年秋冬のコレクション第一弾として、「76 Group」が8月7日に登場しました。

― 透明感のあるツイードが可愛らしいですね。

杉本　あまり他にはない、めずらしいデザインだと思います。さらに、ツイードは繊細にきらめく糸を使用し、サテン地のディティールでYueらしい気品を表現しました。
この2ミリにも満たないサテン地のトリミングをまっすぐ縫製できるのも、Yueならではの技術です。

また、2025年9月には「77 Group」 も登場します。

花籠をイメージしたグループで、ブラはカップ全面に花柄のレース、アンダーには格子柄のレースをあしらっています。

― カップ上のチュールの透け感も繊細で美しいですね。

杉本　この繊細さが、Yueらしさを象徴するポイントのひとつです。
こちらのブラは造形性もあり、バストを寄せて高さを出す設計になっています。
ボリュームのあるバストをきれいにととのえるタイプもあるので、豊かなバストの方もYueならではの繊細なデザインをお楽しみいただけます。
2025年10月には「78 Group」、11月には「79 Group」も登場しますので、ぜひ楽しみにしていてください。

オンリーワンの世界観とクオリティ。「FETICO×Yue」

― 2025年秋冬には、Yue初のコラボグループも登場するんですよね。

杉本　そうなんです。そもそもYueには、お客さまとの接点を広げたい、「60 Group」のようなミニマルなデザインはハイファッションとの親和性が高いのではないかといった想いがありました。
そんな中、ファッションブランド「FETICO（フェティコ）」のデザイナーである舟山瑛美さんと出会い、初のコラボに踏み切りました。

― FETICOといえば、世界的に注目されているブランドですよね。舟山さんと出会ったきっかけは？

杉本　もともとYueにはまだ接点のない潜在顧客にアプローチをしたい考えがあり、また、Yueの商品はハイファッションとの親和性が高いと考えていました。
その際、下着の重要性や自ら下着に真剣に取り組んでみたいと考えていたフェティコの舟山さんと出会い、双方のやりたいことが一致してコラボに至りました。

舟山さんご自身がYueを愛用してくださっていて、Yueとモード系ファッションの親和性を感じられていたそうです。

― どのような流れでアイテムを開発したのでしょうか？

杉本　舟山さんからいただいたラフ案をもとに、ゼロから素材・技術の選定、細部のデザインを決定し、商品づくりを進めていきました。
アウターのデザインをしている舟山さんだからからこその自由で大胆な発想が新鮮で、ファッションとしての美しさと下着としての機能性を両立させるにはどうしたらよいか、たくさん時間をかけて落とし込み方を模索しました。
そうして完成したラインアップが、こちらの5アイテムです。

・ブラジャー「BJP475」＆ソング「PJP475」

計算されたチュールやパイピングによる、大胆かつ上品な肌の透け感が特長です。
このようなラインで魅せるパイピングデザインは、微細なズレも許されないため再現がとても難しいんです。
さらに厚さの異なる素材を組み合わせた、まさに縫製泣かせのデザインです。
ブラジャーは脇のボーンでサイドをしっかりささえたりと、繊細なデザインながら安心感のあるつけごこちを追求しました。

・ブラキャミソール「JJP575」

透け感の異なるチュールの組み合わせ、部分的なチュールの重なり、斜めのカッティング、スカート部分のマット素材など、着たときに女性の肌やからだが美しく見えるよう計算し尽くされたワイヤー入りのカップ付きロングキャミソールです。
凹凸の少ないデザインなので、タイトなニットワンピースなどもきれいに着こなしていただけます。

・ワンピース「NJD575」

こちらのワンピースは、Yueで人気の24枚接ぎのチュールスカートをもとに舟山さんにアレンジいただきました。
アレンジと言ってもラインやパターンが違い、形の異なるパーツを一つひとつ縫い合わせてカシュクールにしているので、ギャザーのボリューム感やグラデーションの美しさ、シルエットにもこだわりました。そのため、パターンや縫製が複雑で、繊細なデザインになっています。
ぜひデニムなどとのレイヤードも楽しんでいただきたいです。

・シルクカシミアニット「NJP675」

素肌に羽織っても肌あたりやさしい、しなやかなシルクカシミア素材を使用しています。
さまざまな編み柄のニットを組み合わせることで、透け感があり、ふわっと流れるような美しいシルエットに仕上げました。

― どれも独特の世界観と丁寧なものづくりを感じますね。コラボが実現した今の想いをお聞かせください。

杉本　FETICOさんとのコラボを通して、お客さまとの接点が増えることがとても嬉しいです。
今後もコラボにも積極的に挑戦して、より多くのお客さまに手に取っていただける機会づくりや、より満足いただける商品づくりを続けていきたいと思っています。
そして、日本製の素材や縫製のよさ、日本のものづくりへのこだわりを国内外に発信していけるようなブランドを目指したいです。

頑張る女性たちに寄り添い、豊かな日常を届けていきたい

― 最後に、メッセージをお願いします。

Yueというブランドは、デザイン、設計、縫製、接客など、各分野の熟練したスペシャリストたちが「『最高』で『最良』の商品やサービスをお届けしたい」という想いで真摯につくりあげています。
たとえば忙しく働いているとき、くつろいでいるとき、眠っているとき。どんなときも、からだのいちばん近いところで寄り添い、ささえになりたい。
そして、美しさと快適性、今と未来、どれも妥協することなく頑張る女性たちに、おだやかさに満ちた、心地よく豊かな日常をお届けしていきたいです。
まずは、Yueの商品を手に取ってみてください。“理由のある心地よさ＝ゆえに、心地いい”を体感していただけると嬉しいです。

― ありがとうございました。